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リレーについて

リレーとは

リレーとは、電気的な信号の入出力により、回路(接点)のON/OFF(回路の切り替え)を行う電子部品です。
リレーは電気的な信号で制御する多くの設備や機械に使用されており、家電製品などの身近なものから産業製品や制御盤などの幅広い分野で活躍しています。
またリレーの種類も多種多様で、様々なシチュエーションで用途に適したリレーが使用されています。
仮 分野イラスト

電磁リレーの定義

一般的に電磁リレーとは、コイルへ電気を入出力することで、コイルに発生する電磁力により接点が開閉し、電気のON/OFFを行うリレーを指します。「電磁継電器」や「メカニカルリレー」とも呼ばれます。
中でも制御用の小形電磁リレーは、「周波数50Hz又は60Hzの交流又は直流で電圧250V以下及び電流30A以下の電気回路に使用するヒンジ形並びにリード形の電磁リレー」と定義されます。(規格:JIS C 5442 参照 (対応国際規格:IEC 255-7))
弊社の取り扱う電磁リレーは、弊社独自の構造をもつ安川パワーリードスイッチ(ベスタクト)を採用した、リード形の電磁リレーです。

リード形リレーとヒンジ形リレー

「リード形リレー」も「ヒンジ形リレー」もコイルの電磁力を接点駆動に用いる点は同じですが、原理・構造がそれぞれ異なります。「リード形リレー」は接点機構にリードスイッチを採用し、コイルの磁力によりリードスイッチ接点のON/OFFを行います。「ヒンジ形リレー」は接点機構にヒンジ機構を採用し、コイルの磁力によりヒンジ部を支点に接点が回転運動することで接点のON/OFFを行います。
仮 リードとヒンジ
■リード形リレーの特徴
 リード形リレーの主な特徴を以下に記載します。
 ➀ 接点部をガラス管に封入しているため、接点機構は塵埃、有機ガス(シリコーンガス)等の外部影響を受けにくいです。
 ② ガラス管内には不活性ガスを封入しているため、接点の酸化を防ぎます。
 以上により、リード形リレーは耐久性・信頼性に優れたリレーです。

リード形リレーの種類

リードリレーは基板実装型リレーとプラグイン型リレーに大きく分類されます。

・ 基板実装型リレー
基板実装型リレーとは、プリント基板へ実装するための端子形状を持ったリレーのことです。特徴としては、小型で消費電力が比較的小さく、動作速度が速いことがあげられます。

1接点

サンプル画像1

2接点

サンプル画像2

3接点

サンプル画像3

4接点

サンプル画像4
・プラグイン型リレー
プラグイン型リレーとは、専用のソケットにリレー端子を挿入して実装するリレーのことです。ソケットをDINレールなどに固定して使用することで、リレーを簡単に交換することができます。特徴としては、リレー本体の交換が容易で、ソケットによっては配線の変更も容易に行えることがあげられます。

3接点

サンプル画像1

4接点

サンプル画像2

リレーの選び方 (用語解説)

選定する際にポイントとなるのは、定格使用電流/電圧、電気的寿命(耐久性)、消費電力、駆動電源、使用周囲温度などがあげられます。

・定格使用電圧/電流とは、規定の条件(投入及び遮断、開閉頻度及び電気的開閉耐久性)で使用する電圧・電流値のことです。実際に接点をON/OFFさせたい回路の電圧値と電流値が何V、もしくは何Aになるのか、ご確認ください。ここでは前述した安川パワーリードスイッチ(ベスタクト)の接点性能をご紹介します。
接点性能
ベスタクト素子の種類R25R15備考
定格使用電流AC220V 0.5A220V 1A誘導負荷(50/60Hz)
DC110V 0.3A110V 0.5A , 220V 0.2A誘導負荷(R25:L/R=40ms R15:L/R=100ms)

・電気的寿命(耐久性)とは、接点への使用電圧/電流・負荷(抵抗負荷または誘導負荷)によって、リレーがどのくらい開閉できるのかを目安として示したものです。検討している回路にてどのくらいの負荷でどのくらいの回数を使用するのか、考慮する際の目安となります。

・定格通電電流とは、接点を開閉することなし(閉路時)に、各部の温度上昇限度を超えることなく連続して接点開閉部に通電できる電流値のことです。接点開閉部へ通電される電流の大きさをご確認ください。

・駆動電源とは、リレーコイルへの入力電源のことです。電源には直流(DC)と交流(AC)があるため、どちらを用いるのかご確認ください。

・コイル電圧とは、接点をON/OFFさせるために必要なコイルへ印加する電圧のことです。指定されたコイル電圧を印加することでリレーを正確に動作させることができます。

・消費電力とは、リレーのコイルをある時間の間通電させた場合における電圧/電流をかけ合わせた数値になります。規定の消費電力値を超えないようご確認ください。 数式で表すと次の通りです。「電圧(V)×電流(A)=消費電力(W) (直流の場合)」

・使用周囲温度とは、実際にリレーをご使用する周囲環境の温度のことです。リレーを選定する際は、使用周囲温度の範囲内かどうかご確認ください。

・動作/復帰時間とは、リレーコイルを通電させてから接点がON/OFFするまでにかかる時間です。入力から出力までにかかる時間を考慮した上で、ご使用の回路に問題ないことをご確認ください。