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ベスタクトと一般リードスイッチの違い

見た目の類似性から、「一般リードスイッチ」との比較をされる事が多いですが、オリジナルの構造設計に基づいたベスタクトの接点能力は、主に電気的寿命や定格電流において圧倒的な優位性があります。

一般リードスイッチ

サンプル画像
JIS C 62246-1-1によると、リードスイッチは下記のように定義されています。
“一対の磁性材料を各々弾性的に可動できるように、その一部をプレス加工した線材に適切な重なり及び間隔をもたせ、封着用ガラス管に封入した磁気で駆動するスイッチ。” 

つまり
ガラス管の中に、2枚のリード片が隙間を開けて重なり合うよう配置され、可動するリード、固定されたリード、ガラス管の3つの部品からなる構造です。
これに磁石を近づけたり、コイルを励磁させるなどして、周囲に磁界が発生すると2枚のリード片が閉じ、外部磁界が弱まると元に戻り開くというスイッチの役割を果たします。

A 磁気接極部 兼 接点部 ①可動リード ②ガラス管 ③固定リード

ベスタクト接点

サンプル画像
①磁気接極部 ②接点チップ(頭部) ③もどしばね ④接点部 ⑤接点チップ ⑥不活性ガス ⑦ガラス管


寿命が短い、振動に弱い、開閉容量が小さいなど欠点が多い一般リードスイッチの欠点を克服したのが「ベスタクト接点」です。
大きな違いは板バネを持たせ、接点部が2点ある構造(ツイン接点構造と呼ばれるところ)です。

リードスイッチの中でも、当社のパワーリードスイッチ「ベスタクト」は重負荷形リードスイッチに該当しJIS C 62246-1-1において下記のように定義されています。

“重負荷形リードスイッチ(heavy-duty reed switch) より大きな接点開閉容量をもつリードスイッチ”
“一対の接点チップ又は磁極部と通電部とを完全に分離させ,接点チップ及び戻しばねを接点片に追加したリードスイッチ”


(出展:日本工業規格JIS C 62246-1-1:2016リードスイッチ−第 1-1 部:品質評価及び試験方法,3.1.3 リードスイッチ(reed switch) Reed switches-Part 1-1: Detail specification-Quality assessment)


磁気接極部と接点部を分離(ツイン接点構造)

一般リードスイッチ(下図左)は磁気接極部と接点部が共通部分であるのに対して、ベスタクト(下図右)はそれぞれを分離することにことにより動作の安定化が図れます。二重接点構造となり、それぞれに最適な材料が選定できます。

見出し

A 磁気回路 B 電気回路

サンプル画像1
一般リードスイッチ 外観
サンプル画像2
ベスタクト 大容量型 外観

ベスタクト大容量型(R15)とほぼ同等サイズの一般リードスイッチと比較

定格電流(A)(DC100V時)

定格電流は約3.5倍
①一般リードスイッチ
②ベスタクト(R25)中容量型
③ベスタクト(R15)大容量型

サンプル画像

電気的寿命 (万回)(DC24V 0.1A時)

電気的寿命は約2倍
①一般リードスイッチ
②ベスタクト(R25)中容量型
③ベスタクト(R15)大容量型

サンプル画像

◆ベスタクトと一般リードスイッチの違い

独自の接点構造により定格電流や電気的寿命にて圧倒的な優位性があります。

◆ベスタクトリレーと他社リレーの違い

ベスタクトはグロー放電による遮断のため遮断時間が短く、接点の消耗も少ないため長寿命です。

◆ベスタクトの定格・仕様

接点容量の異なる2種類のベスタクトの詳細仕様についてご紹介いたします。

◆動作時と復帰時のメカニズム

動作時および復帰時にバネの力を利用し、耐振動・耐衝撃の構造となっています。

◆ベスタクトの駆動方法

駆動方法は「電磁コイル」と「永久磁石」があります。

◆ベスタクトが使用されている場所

高信頼性、長寿命等の特徴を生かし、様々な生活インフラや産業用設備にご採用いただいております。